「ゴビ砂漠に嘉手納や横須賀そっくりの疑似標的が…中国のミサイルが命中した形跡も」厳しさを増す日本の安全保障環境、防衛研究所・高橋杉雄氏に聞く“防衛費増額” コメント「隣国に中露のような力で現状変更する国と核で恫喝する北朝鮮が存在する」「戦争を「しない為」に防衛力強化が必要」


Photo WAR ON THE ROCKS(2017) 

「ゴビ砂漠に嘉手納や横須賀そっくりの疑似標的が…中国のミサイルが命中した形跡も」厳しさを増す日本の安全保障環境、防衛研究所・高橋杉雄氏に聞く“防衛費増額”
5/18(水) 16:33配信 ABEMA TIMES Yahoo!ニュース  

(一部抜粋)

■世界で最も危険な地域になっていると考えざるを得ない

 17日の『ABEMA Prime』に出演した防衛研究所の高橋杉雄・防衛政策研究室長は、「朝鮮半島と台湾海峡があるこの地域は、もともと世界で最も厳しい安全保障環境にあったことは間違いない。それが今般のウクライナ情勢によって、さらに厳しさが見えてくるようになったと言えるだろう」と話す。

 「数年前までロシアに対する危機感はそれほど高くはなかったと思う。しかし現実には隣国に戦争を仕掛け、かつ、日本の周辺地域でも積極的に軍事演習を行っている。台湾有事についても“起こっても驚かない”というのが多くの専門家の答えだろう。“2030年までに”とか、“2035年まで”といったことは言えないが、中国が準備していることは間違いない。

 一方、日本の防衛費は過去20年間、5兆円~5.5兆円くらいで推移してきたが、イギリスのシンクタンクであるIISS(国際戦略研究所)が出している『ミリタリーバランス』のデータを見ると、中国、韓国、台湾と比べて38%だったのが17%と半分以下になっていて、東アジア諸国における相対的なシェアが下がってきていて、韓国にもあと数年で抜かれることになるだろう」。

 ミサイルや核兵器の開発を進める北朝鮮、また、急激に軍事予算を増強している中国の中距離ミサイル、の脅威も高まっているという。

「これまでミサイル問題というと、安全保障のプロたちもインド-パキスタンの問題やイランを巡る問題を中心に考えてきた。しかし数に注目してみると、北東アジアは世界で最もミサイルの密度が高く、かつ政治的な問題を抱えている。ミサイルの脅威という意味でも、戦争の危険という意味でも、世界で最も危険な地域になっていると考えざるを得ない。それを踏まえて防衛を考えなくてはいけないと思う。

 20年前の北朝鮮はまだ核実験をしておらず、ミサイルを撃ち始めた頃だ。それが今や日本に届く核ミサイルをすでに持っているとみられているし、アメリカに届くものも開発中だ。

 また、中国が保有する2000発うち、約200発がアメリカまで届くミサイルで、残りの約1800発が台湾や日本、さらにはグアムも狙えるミサイルで、これは今回の戦争でロシアがウクライナに向けて発射したミサイルとほぼ同数だ。しかも命中精度が非常に高く、例えばこのスタジオの真ん中を狙ったとして、このテーブルに当たるくらい、ほぼピンポイントで落ちてくる。中国のミサイル戦力は、それくらい進歩しているということだ。

 これは個人的な見解だが、基本的には飛行場、あるいは港は全て目標になり得ると思う。Google Earthで見ることができるが、ゴビ砂漠にある中国のミサイル射場がある。沖縄の嘉手納弾薬庫地区にあるパトリオットの基地を概ねカバーできる範囲のエリアに、クラスター爆弾のミサイルを撃った形跡がある。横須賀基地そっくりの目標とイージス艦のサイズの目標もあって、そこにミサイルを撃って、しかも当たった形跡があった。それくらい中国は準備していて、狙ったところに当てられる能力があるということでもある」。



全文は以下(ABEMA TIMES)
https://times.abema.tv/articles/-/10023960

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コメント

仰る通りだ。
今頃になって気づいた人が多いが日本が世界の安全保障の環境の中で最も危険な場所だ。何故なら隣国に中露のような力で現状変更する国と核で恫喝する北朝鮮が存在するからだ。
よって我が国は早急に国防力の強化と国防力を活かした外交を実施するべきだ。
国防力の強化には反撃能力の保有や兵站の強化などがある。
国防力を活かした外交には台湾海峡に護衛艦を派遣することなどがある。米国は毎月1回米海軍艦船が台湾海峡を通過している。これは自由で開かれたインド太平洋と台湾海峡の平和と安定が重要だと艦船でプレゼンスを示した戦略的コミュニケーションの一環だ。台湾海峡の平和と安定は中国が台湾を武力併合することを断じて認めないことだ。
我が国も積極的に国防力を外交の道具として活用し戦略的コミュニケーションを実施するべきだ。中国に対して日本の意思を明確に伝える必要がある。


結局「安全保障とは何か」なんですよね。防衛力強化を訴えると即「戦争」「戦争」と言う方々が結構な数で実在する。でも本当は戦争を「する為」ではなく戦争を「しない為」に防衛力強化が必要なんですよね。
ロシアのウクライナ侵攻もクリミア併合時にウクライナ軍が殆ど無抵抗で降伏したことで相手を「ナメ」て「味をしめた」ことが背景にあったことは確実だと思います。
以前この問題で「日本に何処の国が攻めてくると言うんだ」などと問答を吹っかけて来た輩がおりました。でもね、安全保障って私に言わせれば「保険」のようなものですよ。癌にならないに越したことはないんだけれども、万が一にも癌に「ならないとも限らない」から癌保険に入りますよね。他の保険でも同じですが。


プライムニュースでも高橋さんはおっしゃっていましたね。
「防衛費を増やすべき」が57%
日本人も気がつきはじめました。
いや議員より国民の方が危機感を持っていると思います。
中と比較して6分の1、今後さらに差が開き日米との差が開いた頃合いをみて台湾、尖閣に侵攻する可能性が高いと米の国防省も発表しています。
中露北と3正面に備えなければならないし、尖閣周辺では中国の武装艦艇は20年だけでも合計1181隻、通算282日にもわたり日本側の接続水域に侵入し、領海への侵入は19年と20年と合わせて合計59回に達した。
状況を踏まえれば2〜3年以内に、防衛予算をGDPの2%・スパイ法の制定・反撃能力・敵の日本攻撃を防ぐ能力を日米同盟深化のなかに組み込むことも欠かせないでしょう。
インテリジェンス、人工知能、宇宙、サイバーという分野での防衛力強化、オーカス加入、米の核配備急がれます。


現状、日本の国是は専守防衛なのだから、相手が手を出すまでは手を出せない。それなのに敵国が第一撃を撃ってきた時に日本国民を守る術がないというのは全くもっておかしな話だと思います
国民を相手の第一撃から守るのはシェルターだと思います。スイス、フィンランド、イスラエルなど世界の危険地域(それでも日本よりも安全なんですかね?)では国民全てを収容するシェルターがあると報道されています。一方、日本はたったの0.2%。単純計算だと、第一撃を受けた時点で日本国民は25万人程しか生き残らないという事ですよね?
日本政府は国民を守る意思があるのでしょうか?上級国民だけ生き残れば良いとでも思っているのでしょうか?
反撃能力や核武装、原潜配備、どれも必要だと思うし、議論して欲しいです。でも、いらない橋や道路やオリンピックみたいなイベントの会場作るよりも国民の生命を考えて、シェルターを作って欲しいです


自衛隊や米軍基地反対って脊髄反射で活動している人に尋ねたい
仮に、ある都市から警察がいなくなったらその町の治安はどうなるとお思いでしょうか?
犯罪はなくなりますか?むしろ抑止力がなくなることで増加しますよね
警察は治安を維持するための抑止力とその根拠になる権力があります
自衛隊や米軍も同じですよ
米軍に対しての待遇の見直しは必要ですが、武力そのものを反対することとは別物です


日本の安全保障大丈夫ですか。
野党の皆さんは、話し合い解決などと言い、防衛費拡大にはいつも反対している。
他国が、侵攻するようなことがあれば、大きな責任問題だな。
国民の生命財産を守ることは出来るのか、立憲共産党は、国民の前で説明すべきだ。
国民の皆さん、中国、ロシア、北朝鮮に対する安全保障を、本気に考えないと時期に来てますね。


全く同感だ。しかしながら、自民党の国防部会で防衛庁長官経験者の岩屋議員などは、どのような背景があるか分からないが、防衛費は1%でいいなどと言う輩が数人いるし、公明党なども反対だ。これ程の状況で尚、危機感がない議員や政党がいる。
 国民や国益、主権を余りにも軽視し、中国の意向に沿う議員が多いのに驚く。国民は選挙で民意を出すしかない。


防衛費を増額、GDP何パーセントだの最近はこういう話題が多い。
でもこの記事にもあるように
対某国が敵としたらどれくらい増額が妥当なのか?
具体的なことはあまり聞こえない。
相手と同等程度拡充しなければ抑止力として弱い。
それはアメリカが全面的に守ってくれる保証もないから。
そして軍事力は格段に増強した場合、徴兵制度も必要だろうし
税金も相当上がるだろう。
全てセットで是非を問わなければ嘘だ。


日本の安全保障のためには空と海の防衛力強化が欠かせないが、反日を国是とする国の人間が多数国内に在住していることを考えると、有事の際は、内部のかく乱に注意しないといけない。
こういった議論の際は、決まって発電所や鉄道などのインフラ設備が狙われると言われるが、一般人だって標的になるだろう。
…ということを考えると、日本国民も、スイスのように銃器の扱いなどの訓練を受けておいた方がいいような気もする。スイスは周囲を友好国(民主国家)に囲まれながらハリネズミのように武装しているのに比べて、日本は敵性(独裁)国家に囲まれているのに、何もしていないに等しい。


専守防衛とか綺麗ごとを言っている間に、あっという間に侵略されてしまう。
80年前とは時代背景が全く違う。
中国や北朝鮮が屁理屈を言って攻撃してくる可能性がある以上、備えをするのは当然のこと。
ウクライナの現状を見れば強力な軍事力がなければ、国土を蹂躙され破壊され、市民は虐殺されても抵抗することさえできない。
呑気な平和論議だけでは済まされない。


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