中国、ミャンマーの離島にスパイ基地設置か-警戒強めるインド コメント「南シナ海のときと同じ」「闇金業者の手口」「中共の野心を抑止しないと手をつけられなくなる」

Photo 大ココ島の仮設滑走路 Source:Satellite image ©2023 Maxar Technologies

中国、ミャンマーの離島にスパイ基地設置か-警戒強めるインド
4/10(月) 12:59配信 Bloomberg Yahoo!ニュース

(ブルームバーグ): インドはミャンマーとの会合で、中国がベンガル湾の離島で監視基地の建設支援を行っていることを示す情報をここ数カ月にわたり提示している。事情を知る複数の当局者が明らかにした。

インド政府はさまざまなレベルでミャンマー側の担当者と衛星画像を共有。そこにはインド洋に浮かぶミャンマー領ココ諸島で中国の労働者が監視基地のようなものの建設に手を貸している様子が捉えられている。

デリケートな情報だとして当局者が匿名を条件に語った。作業員が滑走路を拡張していることも確認されたという。

ミャンマーの軍事政権当局者はインド側との話し合いの中で、中国の関与を全面的に否定し、インドが抱いている懸念を一蹴したと当局者は話した。

それでもインドはこのインフラによって中国が海軍基地からの通信を傍受し、インド東部の実験場からのミサイルを追跡できるようになることを引き続き懸念している。

ミャンマー国家統治評議会のゾーミントゥン報道官は中国がココ諸島に偵察施設を建設しているという疑惑について、「ばかげている」と述べ、中国やインドの高官とのやり取りでこうした話が出たことはないと説明。ミャンマーが外国軍の立ち入りを許可することは決してないと強調した。

同報道官は「ミャンマーとインドは常に多くのレベルで議論をしているが、この問題についての具体的な議論はない」と主張。ココ諸島には「ミャンマーの治安部隊だけが拠点を置き、自国のために防衛活動をしているとインド政府はすでに完全に承知している」と話した。


Image mapbox/Bloomberg

インド外務省のアリンダム・バグチ報道官は質問への回答で、国益を守るために「必要な措置」を講じると表明。「政府はインドの安全保障に関係するあらゆる動向を常に注視している」とコメントした。

中国の陳海・駐ミャンマー大使は今月、軍事政権の一部閣僚と会談した。陳大使はコメント要請には応じず、中国外務省からの返答も得られていない。

軍事拠点化

ミャンマーがココ諸島に中国の電波傍受施設を置くことを許可したという報道は1990年代からあったが、英王立国際問題研究所(チャタムハウス)が報告書を最近まとめたことで注目が再び集まっている。この報告書はミャンマーが海上監視活動の実施を意図し、ココ諸島の軍事拠点化を進めていると推察している。

当局者によれば、ココ諸島の大ココ島に中国は攻撃可能な軍事力を有していないとインドは分析している。インド洋の偵察活動に使われる中国の調査船も、疑惑を招かないようにするため、停泊していないという。また、機材の設置に携わる作業員は頻繁に現れるが、中国人が常駐しているわけではないとしている。

インドはミャンマー軍事政権に対し、中国がスパイ拠点を運営するのを阻止するよう圧力をかけ続ける方針だと当局者は語った。だが、2021年の軍事クーデター以後、欧米がミャンマーに対する制裁を重ねていることから、軍事政権は中国への経済的依存を強めているというのが当局者の分析だ。

全文は以下(Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-10/RSQT1RDWLU6801

関連

2022/08/08
[社説]中国とロシアはミャンマー国軍の後ろ盾をやめよ - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK083150Y2A800C2000000/
ミャンマー情勢に関し、中ロは国軍と民主派の対話調停を目指すASEANの取り組みを支持すると表明してきた。ところが実際はむしろ足を引っ張っている。
中ロの国軍寄りの姿勢は、台湾やウクライナ情勢を巡る米欧や日本との対立も影響しているのだろう。それでも自国民の虐殺や不当な極刑を黙認すべきではない。
これまでの米欧の経済制裁や日本の説得は成果に乏しい。調停役を買って出たASEANにとり、ミャンマー問題は地域機構としての存立を脅かす深刻な問題だ。

2023/04/08
インド、離島の中国スパイ基地問題でミャンマーと対立 - Business Standard(英文)
関係者によると、ミャンマーを統治する軍事政権の代表者は会談で中国の関与を否定し、インドの懸念を一蹴した。
https://www.business-standard.com/india-news/india-confronted-myanmar-about-chinese-spy-post-on-remote-island-123040700918_1.html
(一部抜粋)
当局者によると、インドはミャンマーの軍事政権に対し、中国による諜報機関の活動を阻止するよう圧力をかけ続ける計画だが、2021年のクーデターで欧米から数回の制裁を受けて以降、将軍たちは中国への経済的依存を強めていると評価している。

中国はミャンマーの最大の貿易相手国であり、より広範なアジア紛争の難所となるマラッカ海峡を迂回する手段として、ミャンマーの港湾やエネルギーパイプラインに投資している。

インドは、ココ諸島から60キロ (37.2マイル) も離れていないアンダマン・ニコバル諸島に軍事施設を保有している。関係者によると、同国はこの諸島で能力を強化しているという。

中国の監視活動は今年に入り、米国が自国領土上空を飛行していたとされる偵察用気球を撃墜したことで注目を集めたが、これはジョー・バイデン米大統領が昨年11月にインドネシアで中国の習近平国家主席と会談した後、さらなる関与の計画を頓挫させた。国防総省は先週、気球は軍事施設から情報を収集することに成功したが、米国は収集するものを制限することができたと述べた。

米国は、中国がアジアの他の地域に軍事施設を設置しようとしていると警告している。プノンペン政府はこの疑惑を繰り返し否定しているが、米国防総省は昨年、カンボジアのリアム海軍基地の施設が 「インド太平洋における初の中国の海外基地になる」 と発表した。

コメント

中共の野心を抑止しないと、手をつけられなくなる。日米はかなり分かっているが、ヨーロッパの各国は危機感に乏しい。
日米両政府はヨーロッパにその問題意識をきちんと分からせていかないと、いけない。この点はインド、オーストラリアとも問題意識を共有できる。


インドも日本と同じだ。
警戒砲だけでは中国の拡大路線は阻止できない。


南シナ海のときと同じだろう


習近平は中華帝国の復元を目論む。
手が負えないのは彼らは効率よく欧米日本からあらゆる手段で技術を奪い知恵をつけた事だ。
更に悪いのは、盗み脅しだまし乗っ取り殺人は目的達成の手段であり何も気にしていない事だ。
こんな国に日本の常識で投資進出駐在するなんてまさにまな板の上の鯉であり鴨が葱を背負ってやって来る鴨ねぎ音頭である。
真面目に何とかしないと日本国は亡くなる。


ミャンマーの軍事政権に取って、特異性を鑑みれば、中国共産党と協同するのは、政権維持する為当然の事。
インド政府は、石油輸入で大儲けして中国共産党の工作活動を誤算したと思われる。
いずれにしても、狐とタヌキの馬鹿し合い。


雑草は大きくならないうちに刈り取る


ココもやられてますか、中国の闇金政策に。支援という大義名分を掲げ、貸付金を増大させて、領土の一部を自由に使う権利を発生させる。まさに、闇金業者の手口だ。発展途上国は、中国の支援を受ける前に、よく考えた方が良いのに、中国は高官を賄賂漬けにするのもうまい。世界に蔓延る悪性ガン細胞となりそうだ。早期のうちに外科手術しか手立てが無いだろう。まさにアメリカがそう思っているだろうから、日本は協力しなければならない。平和な東アジアが訪れるように。


https://news.yahoo.co.jp/articles/953a9dd1dce91110ff140bca9943370187ab9e9d/comments

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