日独首脳、経済安保巡り協力強化で合意-初の政府間協議も開催 自由で開かれたインド太平洋、協力強化へ コメント「大きな意義」「経済安保を巡っては断固たる措置を取り始めている」「舵を切ったことを評価」「紛争を未然に防ぐ努力が極めて重要」


Photo 握手を交わす岸田総理とドイツのショルツ首相 出典:首相官邸HP

日独首脳、経済安保巡り協力強化で合意-初の政府間協議も開催
3/18(土) 19:56配信 Bloomberg Yahoo!ニュース

(ブルームバーグ): 日本とドイツは18日、防衛や気候保護に関する協力を深めるとともに、鉱物や半導体など重要な分野において特定国への過度な依存を減らすためより緊密に連携し取り組んでいくことで合意した。


岸田文雄首相はショルツ独首相を東京都内に迎えて会談したほか、防衛・経済・金融・運輸・外務の主要閣僚による2国間協議を含めた初の日独政府間協議を開催した。


岸田首相は会談冒頭、共に主要7カ国(G7)のメンバーである日独両国の関係はかつてないほど緊密であり、この関係は経済安全保障やサプライチェーンの強靭(きょうじん)化などの分野で、新たな政府間協議によってさらに強化されると述べた。


政府間協議終了後、岸田首相はショルツ首相との共同記者会見で、ロシアによるウクライナ侵攻後の「国際社会はまさに時代の転換期にある。法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて日独両国は連携と協力をこれまで以上に強化することが求められている」と指摘。


「世界的なサプライチェーンの混乱、エネルギー・食料価格の高騰、グローバル化の脆弱(ぜいじゃく)性などの課題に対応し、社会の強靭性を高めていく上で、共に産業立国であり、基本的な価値を共有する日独が主導的な役割を果たす必要がある」とも表明した。サプライチェーン構築で協力を強化する戦略的部門には鉱物資源のほか、半導体と電池を挙げた。


ショルツ首相も日独関係は新たなレベルに引き上げられたと語った。


首脳会談後の宣言で両国はロシアによるウクライナ侵攻を非難。日独が防衛や安全保障の分野で協力する法的枠組みを設けるために取り組むことでも合意した。


岸田首相は共同会見で、日独の「安全保障分野での協力が進展していることを歓迎し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた具体的な協力をさらに強化することで一致した」ことも明らかにし、「一日も早くロシアによる侵略を終わらせるべく、日独が同志国と結束し、厳しい対ロ政策と強力なウクライナ支援を継続することの重要性を再確認した」と語った。


また、「経済安全保障は一部の先進国のみの課題ではなく、いわゆるグローバルサウスを含む国際社会全体が連携して取り組むべき課題」であり、「日独は各国の経済安全保障の推進を支援していく」とも話した。


全文は以下(Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-18/RRPMNKDWX2PS01

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コメント

ドイツは動きが早いですね。
この間まで中国に配慮し、戦車供与も躊躇っていた国とは思えません。
決断と実行とはこういうことではないでしょうか?
イギリスとイタリアとの戦闘機共同開発もそうですが、欧州との連携を深めるのは日本にとっても有益だと思います。
この機会に日本は経済的に信頼できるパートナーであるとアピールして欲しいです。


ドイツは依然として中国への依存度は高いものの、国内の最先端技術を有した企業の中国への買収を阻止したり、経済安保を巡っては断固たる措置を取り始めており、日本も大いに見習うべきだろう。
今後ドイツに限らず、西側諸国と着々と連携しながら経済安保を強化して、更に輸出管理を厳格化して行けば、例えあちらに対する輸出管理が解除したとしても、今後はこちらでなく西側全体から輸出管理の是非が問われて来る筈で、もはやこちらとの輸出管理問題は形骸化していると言えよう。
一方未だにあちらは対中経済包囲網や対露制裁にも消極的姿勢のままだが、こちらも所謂ホワイト国復帰に慎重なまま、輸出管理の解除ではなく、輸出管理の見直しを図っている所だが、例え解除されたと言っても、単に泳がされているだけで、どちら側か明確なスタンスを示さないままでは、今後こちらとの輸出管理問題で失った以上の損失が生じるに違いない。


最近は欧州側からの日本へのアプローチがより強くなっている。
インドもそうだ。
ロシアのウクライナ侵攻が原因であり、その上で中国の動きに西側諸国全体で警戒してあたる必要性が大きくなっているからだろう。
ドイツは潜在的な能力にかかわらず、防衛協力なり経済協力なり日本とは関係が少ないイメージがあったが、状況の変化は中国正面に位置する日本との関係を活発にする必要性がある。
また経済的にも中国で競争関係に有る日本との調整が必要が重要だ。
ロシアへの依存性が高い事で、ロシアの暴走を許してしまった失敗を教訓にする事は正しい。
東アジア、東南アジアで新たな武力衝突を防ぐために、経済を優先するべきはで無い。
西側諸国とインドが一致して、中国や関係する紛争を未然に防ぐ努力が極めて重要であるだろう。


ドイツはメルケル政権が中国に融和的だったがショルツに代わってからは中国に対して比較的強く対応するようになった。日本としては歓迎すべきことだが、基本的には中国への警戒心は薄いところもある。日本としては手綱を離さないようにしてドイツはもとより、同じ価値観を有する国々と連携して中国包囲網を形成することが肝心だ。日本の軍事力を高めるといっても限界があるし、他国との協力強化は一つの手段だ。


欧州のリーダー的存在であるドイツと日本が連携することには大きな意義があると思います。ともに中国との経済的結びつきが強いゆえに難しい局面もあるでしょうが情報詐取や力による現状変更を許さない為にも今後に期待したいと思います。ただ、日本に関しては強気の行動派政権に変更する必要があるのではないでしょうか。


経済安保の議論は価値観を同じくする国と連携することが望ましい。
ここのコメントにもドイツは中国と仲がいいから…という声が散見されるが、同じG7として同盟関係を共有することが肝要。
経済安保大臣はいつまでも行政文書の問題に執着せず、自ら関係者の参考人招致を要求して事の真偽をはっきりさせれば良い。
こんなことよりドイツとの経済安保の議論が大切だということ。
経済安保大臣は自らの保身のために守りに入ってはならない。


日独の首脳会談はG7 の前回と今回の議長国同士で非常に意味のあるものであっただろう。鉱物や半導体など重要な分野において特定国への過度な依存を減らしていくということで、これは中国やロシアを視野に入れた話し合いであったと思われる。
これから経済と安全保障の両方をしっかりと提携して、国際情勢の中で重要な役割を担うG7として取り組んでいかねばならないだろう。ウクライナ情勢も非常に重要で、ここでロシアによるウクライナ侵攻を成功させてしまったら、それこそ民主主義の敗北を意味することになる。
ロシアを影で擁護している中国についても要注意であることには間違いない。ロシアと中国に対するすべての依存を失くしていきながら、自分たちの位置をしっかりと確立していかねばならないだろう。


遠くヨーロッパの話し
現実は甘くない、少し考えれば分かる
例えばもし、野党や左派マスコミが言うように戦後米軍が撤退していたら、同じ戦勝国ソ連がどういう行動をとったか想像してみよう
明日、日本周辺で米軍が攻撃を受け、憲法を理由にこれを放置した場合、米国内の世論がどう動くか考えてみよう
友好国との同盟が無ければ、たちまち日本も同じ危険にさらされるのだ
我々は仲間に守られている。にもかかわらず綺麗ごとを並べ思考停止し、見たくない現実から逃げ、困ってる仲間を見捨てている。これが自慢の憲法が言う「平和主義」なのか?
ロシアを勝者として迎えウクライナの犠牲の上に平和を実現するというの?
「好戦的な意見だ、だから戦争は無くならないんだよ」
好戦的な人間が世界中から居なくなる日が来ると思うのか?
アジア唯一の民主主義陣営主要国(G7)
周りは独裁国家
仲間を見捨てる国を、助ける国は無いだろう


共通の価値観を有し、地政学的に重要な位置にある日独両国がより緊密に手を結ぶことは、これまでその規模に比してさほど関係性が深くなかったことを考えるととても大きな意味がある。
ドイツは中露と関係性が深かったことから警戒すべきとの意見もあるが、むしろこちら側へ舵を切ったことを評価して日本をはじめ米英などとより密に連係していくことが重要だと思う。
ドイツもオーストラリアも専制国家の危険性を深く認識し始めたことは国際政治とって有益なことだ。


ドイツは、先日のNHKの番組を見ていたら、ロシアとのガス供給のパイプの建設を行っていた。ドイツの国益を守るためには仕方がないことだと。近頃の岸田文雄首相は、日本の国益よりも、単に「広島G7サミット」の議長国として、ただ成功させるのが最優先に見えるが。確かに日本とG7諸国か切っても切れない仲であることは確か。しかし、いろいろな選択肢や想定外を予想して行動するのが外交だとは思うが。また、発展途上国支援や新興国支援も、単に中国への対抗ならば、?
岸田文雄首相の政策は、日本国内の諸問題よりも、「広島G7サミット」が最優先。次に外交。とあまりにも見えすぎているが感じているのは、私だけなんだろうか。


メルケルさんは立派な大統領だったが、負の遺産もいささかある。
一つ目は、中国の経済力を前に、世界の民主主義に対する脅威を見過ごしたこと。
二つ目は、ロシアとEU・NATOの仲介という重要な役割を精力的に果たしていたが、その継承者を育てなかったことと、ロシアが本当に石油や天然ガスを使っての制裁をすると全く想定していなかったこと。
歴史は動き、政治や世界状況は短期間で180度変わり得る。だから、メルケルさんは、極めて大きな働きをしたが、今の世の中に対応していない。仕方ないことだ。
そして、その修正の一つとして、今回のシュルツさんの訪日があり、中国との関係の見直しがある。


メルケルの対中国依存路線が行き過ぎていたのを訂正している過程に過ぎない。
ドイツ経済は国際貿易やレアアースの中国依存が過ぎていた。その行き過ぎを是正する為、日本と経済安保強化を図ろうとしている。
ドイツにも中国の海外警察署があり、中国の偵察気球による監視を危惧したのだろう。過度の中国依存から脱却しようとする試みだ。


https://news.yahoo.co.jp/articles/23341c97fc0580a764d547399dd48ea443ecbdc4/comments

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