ベトナム「南北高速鉄道」計画で日本に支援要請の背景…インドネシアの轍を踏まないために コメント「極めて賢明な判断」「日本が弱いのは交渉力」「新幹線の世界活躍は心躍る」「良い提案が出せるよう期待」


Photo ハノイ(2022) by Giang Nguyen on Unsplash

ベトナム「南北高速鉄道」計画で日本に支援要請の背景…インドネシアの轍を踏まないために
1/20(金) 6:03配信 現代ビジネス Yahoo!ニュース

国民の「念願実現」に向けて

 ベトナム政府は北部の首都ハノイと南部の主要都市ホーチミンを結ぶ南北高速鉄道計画に日本の支援を改めて要請した。これは1月13日にハノイを訪問した鈴木俊一財務相に対してファム・ミン・チン首相が会談の中で明らかにしたもので、ベトナム国営メディアが伝えた。

 ベトナムは現在、南北を結ぶ在来線に加えてハノイに都市交通、ホーチミン市に地下鉄がそれぞれ開業したり建設計画が進んだりするなど、鉄道整備を積極的に進めている。

 在来線は、1935年開業という古い路線で、ベトナム戦争での運行分断などを経て統一後に再開し「統一鉄道」と呼ばれているが、ハノイからホーチミンまでは約29時間もかかることから、南北を結ぶ高速鉄道の建設が長年の念願となっていた。工事は2030年代に一部区間を完成させ、最終的には2045年の全線開通、営業開始を目指している。

 この高速鉄道計画は2007年に発表されたが、当時330億ドルという巨額の建設費用が見込まれたことや、中国南部を走るパンアジア鉄道の乗り入れが想定されたため、「中国の影響力が強まる」との懸念から一度は国会で否決された経緯がある。

 しかしその後、2016年に否決された計画の見直しが始まり、2018年に鉄道公社傘下の鉄道プロジェクト委員会が「予備的事業化報告書」を交通運輸省に提出したことで計画が再び動き出し、ベトナム国民の期待を一身に担った「念願実現」に向けて歩み出したのだった。

時速300キロ以上、広軌で建設

 ベトナムの報道などによると、日本が支援を要請された高速鉄道計画では、在来線と同じ狭軌(1000mm)ではなく高速走行を可能にする広軌(1435mm)の線路を採用し、最高時速320~350キロを想定している。

 これによりハノイ~ホーチミン間約1560キロの区間を、在来線の29時間から最速で約5時間半に短縮することを目指している。

 南北高速鉄道は全線を広軌で新設して旅客列車専用路線とし、在来線(狭軌)は改良を加えながら貨物輸送専用の路線として維持する予定となっている。

 ハノイ~ホーチミンの高速鉄道は国土を南北に縦断するため、20の州と市を経由する計画で、全線の60%が高架となり、30%が地上区間、残る10%がトンネル区間となるという。

 車両基地は全線で5ヵ所設けられるほか、24の駅が予定されているが、さらに3駅が追加される可能性もあるとしている。

 また開業後は、ハノイ~ホーチミンを約4時間半で結ぶ国内航空路線に対抗するため、鉄道運賃は同区間の航空運賃の約75%に抑えて利用を促す予定だという。

全文は以下(現代ビジネス)
https://gendai.media/articles/-/104945

コメント

>インドネシアでの中国資本、中国技術、中国人労働者による高速鉄道計画の実情
中国のやり方はいつもこれだ。
資本を提供するといっても、資材から労働者からすべて中国から派遣し、現地人をほとんど参加させずに自分たちだけの独占状態で作り上げようとする。
その結果地元にほとんど利益も技術も落ちず、投下した資本の対価もすべて中国が持ち帰ってしまうというものだ。
現地には地元負担分の借金だけが残り、当初の目論見をはるかに下回る利用率などで赤字経営が続き、借金が返済できなくなって経営権自体まで中国が乗っ取る。
散々そういった実態を見ているのに、未だに中国資本に頼ろうとする国が存在することそのものが不思議でならない。
ベトナムの判断は正しい。


ベトナムの要請は良い事だが、中国と日本の違いは長い間の東南アジアに於ける華僑の存在も有る。当然中には政府要職に就いている者もいるだろうし、手段を選ばないのは中国の常套手段でも有る。国境を接するベトナムは中国の影響も大きいが決して友好関係が続いていた訳でもなく、中越紛争も過去には有った。日本は兎にも角にも相手国の実情に合った提案と真摯な対応が肝要かと思います。ただ、何でもそうだが日本側が考えるフルスペックは相手国に多額の負担を強いるので、アップデート出来るような考えも必要と思う。また、高架やトンネル部分は施行単価が高くなるので地上部を増やす事も検討課題でも有ります。良い提案が出せるよう期待しています。


過去に調査に加わった事があります。個人的結論は
ベトナムは高速鉄道新設に焦るな。在来線の改修を優先せよ。将来需要予測と収支試算を厳密に立てよ。維持メンテナスは自国でやる能力をつけよ。入札では欧州系、日本系に限定し中国は除外せよ。中国と陸続きの国で日本の高速鉄道技術を入れるのはリスクが大きい。統制系統、信号系統、電圧、安全システム、及び軌間については中国と互換性を持つことは危険。日本や台湾、中国をみて高速鉄道が国家ブランドアップと考える国が多いがそれは違う。ベトナムなら在来線は軌道条件が悪く表定速度は遅すぎる。この改修を進めるだけで相当な効果がある。ベトナムの人口が増え全土で平均的に発展する様に計画すべき。日本の在来線沿線の衰退を見たらわかるはずです。


新幹線の世界活躍は心躍る。
しかし、日本の技術と経験などなかなかの遂を費やしたものである。
安売りはしたくない。が、活躍もしてほしい。
現地での収支や計画、現地スタッフの育成も含め、きちんと履行され、中国に情報流出や互換性を持たせるようなことは危険である。
それらをクリアしつた、相互の協力のもと、プロジェクトが成ってほしい。


ベトナムもそうだけど、新幹線は安全と品質は機械化が進んだとはいえ人間が構築するもの。車両整備士から保線屋さん、社内清掃の人まであらゆる職種の新幹線マン、ウーマンこそが日本の誇る新幹線文化!
ベトナムは日本の中古車両で160km運転からスタートして安全と品質の新幹線文化をある程度成長出来たら最速250km運転へグレードアップすれば良い!
日本だってSLから電気機関車、エル特急と段階を踏んできたんだから!


ベトナムは極めて賢明な判断をしたと思う。
南シナ海で中国と領海紛争を抱えていることも考えれば、中国とは一定の距離を置く方がベトナムとしての安全保障上の政治的なフリーハンドが守れることにもつながる。日本もインド太平洋戦略を経済安全保障上の重要課題と考えるならば、このベトナムの期待に十分応えるべきだろう。


ベトナムはそういいながらも中国との交渉も残しつつ、日本ともタフに交渉すると思う。そして在来線を貨物路線として存続。日本より論理的。
日本も貨物鉄道があるが、なにかビジネスモデルに問題があって上手く活かしきれてないと思う。


インドネシアの轍を踏まないために。
東南アジアにおける「高速鉄道事業」は悉く、中国vs日本。日本は安全制と協調制を重視しているのに対して中国はスピード制、とにかく中国資本を現地に投入(資金から作業員全て)。どこから情報を得ているかは不明だが、日本よりもかなり安い金額で日本を出し抜いている。
その結果が今のインドネシアの高速鉄道の有り様。
トンネル工法も熟知している日本とそうでない中国。インドネシア政府は安い方に飛びつき、結果現在も完成していない。
東南アジアでも結局は中国任せの高速鉄道が頓挫して、その穴を日本が埋めている(完成させる)。
旨い話には裏がある。


日本が弱いのは交渉力。相手は全部任せたいから「俺に任せろ」というキーパーソンがいれば、その人へ丸投げします。大きい商談ほどそうして決まります。
日本は経営者も公務員も政治家もみな小者になっていて、全権を持っているかのように振舞える船頭がいなくなっているので、こういうせっかくの商談を落とす可能性がかなりあります。


ベトナムなら大丈夫か。インドネシアも中国と契約するまでは親日国と言われていたはずだが。中国すら新幹線技術をだまし取られるまでは信用していた。こうした日本外交の軽薄さは何が原因なのだろう。それを追求してこそのジャーナリズムだと思うのだが。無理だろうな。所詮は陣取り合戦の実況放送しかできないだろう。記事を読む値打ちもないか。


>ハノイでは2021年11月に都市鉄道2A号線が開通した。同線は全長13キロの高架鉄道だが、中国の支援で2011年の着工以来、開通までに10年の歳月を要している。
>ホーチミンでは現在、日本の財政支援で地下鉄建設が進んでおり、1号線と2号線は2023年の開業を予定している。こちらは完工時期の延長はあったものの、日立製作所の車両がすでに搬入されるなど、まずまず順調に進んでいるという。
ハノイは順調でないかもしれないけど、それに匹敵するくらいホーチミンの方も当初から遅れまくってて到底順調とは言えないのですが。日本の優位を強調したいんだろうけど、あまりにも身贔屓が酷すぎるわ。

4、5年前にホーチミン行ったときは、日本が受けてる地下鉄の工事が全く進んでないって、知人から聞いたけど。ただそれも日本の責任ではなくベトナムの資金面の問題で。とりあえず順次開業予定してるならよかったです。


中国への不信感というか、鉄道分野においては中国がどう頑張っても
日本の技術には及ばない事は周知の事実かと。


インドネシアの様に事前計画は日本に提出させてその案を丸ごと中国に渡すなんて事を許してはならない。また先端技術を惜しみなく投入して結局は中国に奪われて世界中に安価にばら撒かれて日本が締め出される失敗を繰り返さないかと不安でしか無い。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a934c5e08d5f283ebb1672eaaeb1f692bea4d4f4/comments

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